未経験インフラエンジニアの「きつい」は環境選びで大半が回避できる
インフラエンジニアは「きつい」「やめとけ」と聞くけど本当?――結論から言うと、インフラエンジニアの「きつい」の多くは夜勤や研修なしの環境に由来し、企業選びと事前準備で大半は回避・軽減できます。本当に注意すべきは「研修なしで放置」「運用監視から抜け出せない」という“環境の問題”だけで、これは求人の見極めでほぼ避けられます。
この記事では、「きつい」と言われる7つの理由と回避策、きついと感じやすい人の特徴、きつくならない環境の選び方、実際にきつかった人の脱出法、「やめとけ」の真偽、入社前にきつさを減らす事前準備までを、20代向けに解説します。なお、未経験からのなり方・資格・キャリア・年収など「インフラエンジニアになるには」の全体像は、関連記事「未経験からインフラエンジニアになるには?(仕事内容・職種別比較・資格・年収)」で詳しく解説しています。本記事は「きつい?やめとけ?」の不安の解消に絞ってお伝えします。
そもそもインフラエンジニアとは?(きつさを理解する前提)
インフラエンジニアとは、サーバー・ネットワーク・クラウドなどITシステムの「土台(インフラ)」を設計・構築・運用する専門職です。業務は「運用・監視 → 構築 → 設計」というフェーズに分かれ、未経験者は運用・監視から入るのが一般的です。この運用・監視フェーズに「きつい」と言われる要因(夜勤・単調さなど)が集中しているため、まず全体像を押さえておきましょう。
インフラエンジニアが「きつい」と言われる7つの理由
まず「きつい」と言われる理由を、一時的なもの/回避可能なもの/環境の問題に仕分けして見てみましょう。多くは経験や企業選びで軽減・回避できます。
| きつい理由 | 具体的な内容 | 分類 | 対処法 | 回避・軽減できるか |
|---|---|---|---|---|
| 夜勤・シフト勤務がある | 運用監視業務は24時間体制のため、月4〜8回の夜勤シフトがある場合がある | 一時的 | 構築業務にステップアップすれば日勤中心になる。面接時に夜勤頻度を確認する | 1〜2年で軽減可能 |
| 覚えることが多い | Linux、ネットワーク、クラウド、セキュリティなど学習範囲が広い | 一時的 | 最初はLinuxかネットワークの1分野に集中する。資格学習で体系的に整理する | 学習が進めば自然と楽になる |
| トラブル対応のプレッシャー | サーバー障害やネットワーク障害は即座の対応が求められる | 一時的 | 運用監視の段階はマニュアルに沿った対応が中心。経験でプレッシャーが減る | 経験とともに慣れる |
| 成果が見えにくい | インフラは「動いて当たり前」で評価されにくい | 回避可能 | 資格取得やスキルアップを成果指標にする。上流工程では設計成果が形になる | 考え方と環境で回避可能 |
| 研修がなく現場に放置される | 入社後すぐ客先に配属され、教育もなく放置される | 環境の問題 | 研修制度が充実した企業を選ぶ。面接で研修内容を具体的に確認する | 企業選びで完全に回避可能 |
| 運用監視から抜け出せない | 何年経っても同じ監視業務の繰り返しでスキルが身につかない | 環境の問題 | キャリアアップ実績のある企業を選ぶ。面接で平均移行期間を確認する | 企業選びで完全に回避可能 |
| 給料が安い | 未経験入社の初年度は年収250〜350万円で前職より下がることがある | 一時的 | 2〜3年で350〜500万円に上がる。最初より3年後の年収で判断する | スキルアップで確実に改善する |
7つのうち5つは「一時的」または「考え方・環境で回避可能」で、本当に注意すべきは「研修なしで放置」「運用監視から抜け出せない」という“環境の問題”だけです。これは企業選びでほぼ回避できます。
「きつい」と感じやすい人の5つの特徴
同じ環境でも「きつい」と感じるかは人によります。次の特徴に当てはまる人は要注意ですが、事前に理解しておけば対策できます。
- 華やかなIT業界のイメージだけで入った人
- マニュアル通りの作業に飽きやすい人
- 自分から学ぶ習慣がない人
- 最初の年収ダウンを受け入れられない人
- 企業選びを適当にした人
特に「自分から学ぶ習慣がない人」と「企業選びを適当にした人」は、学習習慣をつけることと企業を慎重に選ぶことで確実に改善できます。
きつさを回避する環境の選び方
「きつい」を左右する最大の要因は企業(環境)です。次の5基準で、きつくなりにくい企業を見極めましょう。面接での確認方法も併記します。
| 選び方の基準 | きつさを回避できる環境 | きつくなりやすい環境 | 面接での確認方法 |
|---|---|---|---|
| 研修制度 | 1〜3か月の技術研修あり。座学+実機+OJTの3段階構成 | 研修なし、または1週間以下の座学のみ | 「研修の期間・内容・使用技術」を具体的に質問する |
| キャリアパス | 「運用→構築→設計」のステップアップ事例が明確 | キャリアパスの説明なし。「頑張り次第」と曖昧 | 「未経験入社から構築業務への平均移行期間」を質問する |
| 夜勤の頻度と将来性 | 夜勤は運用監視期間のみ。構築以降は日勤中心 | 全社員が恒常的に夜勤シフトに入る | 「夜勤はどの職位まで続くか」を質問する |
| 技術領域 | クラウド・ネットワーク・サーバーなど複数領域の案件あり | 監視ツールの操作だけで技術的に単調 | 「未経験者が担当する案件の技術スタック」を質問する |
| 離職率 | 3年以内の離職率が30%以下 | 離職率非公開。常に大量採用している | 「未経験入社の方の定着率」を直接質問する |
実際にきつかった人の共通点と脱出法
実際に「きつい」と感じて辞めた人には共通パターンがあります。それぞれ「原因→脱出法」で整理します。
- 研修なしで客先に放り込まれた→研修が充実した企業に転職して立て直す
- 3年以上運用監視から上がれない→キャリアパスが明確な企業へ移る
- 夜勤の体力的負担で体調を崩した→構築フェーズへの早期移行、または日勤中心の求人へ
- 技術に興味が持てず学習が苦痛→適性を見直し、他のIT職種も検討する
いずれも「今の環境が合っていないだけ」で、環境を変えれば解決するケースが大半です。
「やめとけ」は本当?きつさを乗り越えた先にあるもの
「インフラエンジニア やめとけ」という声もありますが、きつい時期(主に運用監視の1〜2年)を乗り越えた先には大きなメリットがあります。
- 年収の安定的な上昇——運用250〜350万円から、構築・設計へ進むと500〜700万円、専門家・管理職では700万円超も
- 転職市場での高い価値——インフラは景気に左右されにくく、人材不足で需要が安定。クラウドスキルを足せばさらに市場価値が上がる
- 働き方の柔軟性——上流工程やクラウドに進めば夜勤から離れ、リモートワークやフリーランスの選択肢も広がる
「やめとけ」は主にきつい環境に当たった人の声で、環境を選べば十分に目指す価値のある職種です。
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入社前にきつさを減らす事前準備と求人の見極め
入社後のきつさは、応募前の事前準備で大きく減らせます。次の準備を実践しましょう。
| 準備内容 | 効果 | 具体的な方法 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|---|
| LPIC-1 / CCNAの取得 | 入社後の学習負担が大幅に減り「覚えることが多い」きつさを軽減 | 参考書+VirtualBox/Packet Tracerで学習 | 1〜3か月 |
| Linuxの基本操作を自宅で練習 | 入社初日から「何もわからない」状態を回避 | VirtualBoxにUbuntuを入れてコマンド操作を練習 | 2〜4週間 |
| 業務内容を調べる | 「イメージと違った」ギャップを防ぐ | 現役エンジニアの動画・体験記を読む | 1〜2週間 |
| 企業の口コミを調べる | 「研修なし」「放置」の企業を事前に避けられる | OpenWork・転職会議で志望企業の口コミを確認 | 応募前に各社30分 |
| 転職エージェントに内部情報を聞く | 求人票にない離職率やキャリアパスの実態がわかる | 未経験特化型+IT特化型の2社に登録して面談 | 登録後1〜2週間 |
求人を選ぶときは、次の3点を必ず確認します。
- 研修制度の具体性:期間・内容・使用技術が明記されているか
- 配属先の明確さ:案件・技術スタックが具体的か
- キャリアパスの提示:運用→構築→設計の移行期間の目安があるか
「未経験でも高収入」を強調し、離職率非公開で常時大量採用している企業は要注意です。
未経験からの転職でよくある失敗パターンと対策(きつさ回避の視点)
未経験からの転職では、次のような失敗がよくあります。対策とあわせて押さえましょう。
- 失敗1:資格を取らずに応募して書類で落ちる→LPIC-1かCCNAを1つ取ってから応募する
- 失敗2:運用監視の夜勤に耐えられず早期退職する→夜勤頻度と構築への移行期間を面接で確認する
- 失敗3:SES企業で運用監視から抜け出せない→キャリアアップ実績のある企業を選ぶ
- 失敗4:クラウドを避けてオンプレミスだけに固執する→AWSなどクラウド基礎も学び市場価値を高める
- 失敗5:1人で転職活動を進めて情報不足のまま入社する→IT特化の転職エージェントで内部情報を得る
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よくある質問(FAQ)
Q. インフラエンジニアは開発エンジニアより「きつい」ですか?
A. 一概には言えません。開発はプログラミングの習得や納期のプレッシャー、インフラは夜勤や障害対応がきつさの要因です。インフラは運用監視の1〜2年を過ぎ構築・設計へ進むと日勤中心になり負担が減ります。プログラミングが苦手な人にはインフラの方が入りやすい傾向があります。
Q. 「やめとけ」と言われてもインフラエンジニアを目指すべきですか?
A. 「やめとけ」の多くは研修なし・夜勤過多などの“きつい環境”に当たった人の声です。企業選びと事前準備でその大半は回避でき、人材不足で需要が安定した将来性のある職種です。環境を選べば十分に目指す価値があります。
Q. 夜勤はどのくらいありますか?何年続きますか?
A. 運用・監視のフェーズでは24時間体制のため月4〜8回の夜勤シフトがある場合があります。ただし多くは1〜2年で、構築業務にステップアップすれば日勤中心になります。面接で「夜勤はどの職位まで続くか」を確認しておきましょう。
Q. 未経験インフラエンジニアの年収相場はいくらですか?(きつい=給料が安い?)
A. 未経験入社(運用・監視)の初年度は250〜350万円が相場です。前職より下がることもありますが、2〜3年で350〜500万円、設計まで進むと500〜700万円に上がります。「給料が安い」と感じるのは最初だけで、最初の年収より3年後の年収で判断しましょう。
Q. きついと感じたらすぐ辞めてもいいですか?
A. 「環境の問題(研修なし・運用監視から上がれない)」が原因なら、より良い企業への転職を検討する価値があります。一方「学習負担」「トラブル対応の慣れ」など一時的な要因なら、もう少し続けると楽になることが多いです。原因を切り分けて判断しましょう。
Q. 女性でもインフラエンジニアのきつさに耐えられますか?
A. 性別は関係ありません。夜勤や体力面が不安なら、日勤中心のクラウド・設計寄りの求人や、リモートワーク可の企業を選ぶことで働きやすくできます。実際に多くの女性インフラエンジニアが活躍しています。
Q. インフラエンジニアの将来性は大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。クラウド移行・DX・セキュリティ需要の高まりで、インフラエンジニアの需要は拡大が続いています。特にクラウド(AWS/Azure)やSRE、セキュリティのスキルを持つ人材は不足しており、市場価値は今後も高い水準が見込まれます。
Q. 未経験からの「なり方」や必要な資格はどこで確認できますか?
A. 本記事は「きつい・やめとけ」の検証に絞っています。未経験からのなり方の手順、職種別の仕事内容、LPIC-1/CCNAなどおすすめ資格、学習ロードマップ、キャリアと年収の全体像は、関連記事「未経験からインフラエンジニアになるには?」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
まとめ:「きつい」は環境で決まる。企業選びと準備で回避できる
インフラエンジニアの「きつい」の多くは、夜勤や研修なしといった環境要因や一時的なもので、企業選びと事前準備で大半は回避・軽減できます。本当に注意すべきは「研修なしで放置」「運用監視から抜け出せない」という環境の問題だけで、これは求人の見極めでほぼ避けられます。
未経験からでも、LPIC-1やCCNAを取得して運用・監視から入り、研修とキャリアパスが明確な企業を選べば、「きつい」の多くは避けられます。運用→構築→設計とステップアップすれば年収も着実に上がり、働き方の柔軟性も高まります。未経験からの具体的な始め方・資格・キャリア・年収の全体像は、関連記事「未経験からインフラエンジニアになるには?」をご覧ください。
ビーシャインで未経験からのインフラエンジニア転職を成功させよう
「どの企業なら“きつい”を避けられるか分からない」「未経験で本当に採用されるか不安」という方は、プロのサポートを活用しましょう。ビーシャインでは、20代のフリーター・ニート・既卒・第二新卒の方を対象に、IT・インフラ領域への転職を専門にサポートしています。資格取得の進め方から、研修・キャリアパスが明確な優良企業の紹介、書類添削・面接対策まで一貫して支援します。まずは無料相談で、あなたに合った進め方を一緒に考えましょう。
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監修高橋 文明(株式会社クオンツ 代表取締役)プロフィール »
システム開発会社を15年以上経営し、20代未経験・第二新卒を累計140名採用・育成。首都圏の地域若者サポートステーションと連携し、若者の就業支援・IT教育にも従事。採用側と求職側の双方を見てきた立場から本記事を監修しています。
