未経験からインフラエンジニアになるには?仕事内容・職種別比較・資格ロードマップ・キャリアと年収を20代向けに徹底解説

「未経験からインフラエンジニアになるには?資格・キャリア・年収」と書かれた黒板の前で解説する女性のイラスト 職種・仕事ガイド

未経験からインフラエンジニアは「20代なら十分に目指せる」職種

未経験からインフラエンジニアになれるの?――結論から言うと、インフラエンジニアはIT職種の中でも未経験者が最も参入しやすい職種の一つです。保守・運用監視からキャリアをスタートでき、資格で実力を証明しやすく、人材不足で20代の未経験者を積極採用する企業が多いのが理由です。

この記事では、未経験からインフラエンジニアを目指す20代のフリーター・ニート・既卒・第二新卒に向けて、インフラエンジニアの仕事内容、未経験でも採用される理由、職種別の業務比較、おすすめ資格ロードマップ、学習の進め方、キャリアステップと年収、求人の見極め方、よくある失敗と対策まで徹底解説します。なお「インフラエンジニアはきつい・やめとけって本当?」という不安がある方は、関連記事「未経験インフラエンジニアはきつい?7つの理由と回避策」もあわせてご覧ください。

インフラエンジニアとは?仕事内容をわかりやすく解説

インフラエンジニアは、ITサービスを支える「土台」を構築・運用するエンジニアです。WebサイトやアプリはすべてサーバーやネットワークといったITインフラの上で動いており、このインフラを設計・構築・運用・保守するのがインフラエンジニアの仕事です。

開発エンジニアとの違い

開発エンジニア(プログラマー)がアプリやシステムの「機能」を作るのに対し、インフラエンジニアはそれらが動く「環境」を作ります。プログラミングよりもサーバーやネットワークの知識が中心となるため、未経験者にとってはコードを書くのが苦手でも挑戦しやすい職種です。

インフラエンジニアの業務フェーズ

インフラエンジニアの業務は「運用・監視」「構築」「設計」の3フェーズに分かれます。未経験者は「運用・監視」からスタートし、経験を積みながら上流工程へステップアップしていくのが一般的なキャリアパスです。運用・監視はシステムの稼働状態をチェックしてトラブル時に対応する業務で、マニュアルに沿って進めることが多いため未経験でも始めやすいフェーズです。

未経験でもインフラエンジニアになれる4つの理由

「未経験なのに本当になれるの?」と不安に感じる方も多いですが、インフラエンジニアには未経験者に有利な条件がそろっています。

  • 理由1:慢性的な人材不足で未経験者の採用枠がある——特にインフラ分野は志望者が少なく、多くの企業が未経験者を採用して社内で育成する方針。20代ならポテンシャル採用のチャンスが十分にある。
  • 理由2:運用・監視業務はマニュアルベースで始めやすい——手順書に沿ってサーバーの稼働状況をチェックし、異常時は決められた手順で対応する。最初から高度なスキルは不要。
  • 理由3:資格取得で実力を客観的に証明できる——LPIC/LinuC・CCNA・AWS認定など業界で認められた資格があり、実務未経験でも「基礎知識がある」ことを示せて書類通過率が上がる。
  • 理由4:研修制度が充実した企業が多い——1〜3か月の研修(座学+実機+OJT)を用意する企業が多く、独学で完璧にしてから応募する必要はない。

インフラエンジニアの職種別仕事内容と特徴

インフラエンジニアにはいくつかの専門分野があり、それぞれ扱う技術や求められるスキルが異なります。

インフラエンジニアの6職種(サーバー・ネットワーク・クラウド・セキュリティ・データベース・SRE)の業務内容・扱う技術・未経験からの入りやすさ・将来性・向いている人を比較した表。
職種主な業務内容扱う技術未経験からの入りやすさ将来性こんな人に向いている
サーバーエンジニアサーバーの構築・設定・運用・障害対応Linux、Windows Server、仮想化技術高い(運用監視から入門しやすい)クラウド移行で変化中だが基礎スキルとして重要コツコツ作業・機械を触るのが好きな人
ネットワークエンジニアネットワーク機器の設計・構築・運用・障害対応ルーター、スイッチ、ファイアウォール、TCP/IP高い(監視・ヘルプデスクから入門可能)5G・IoTの普及で需要拡大中論理的思考が得意・ネットワークに興味がある人
クラウドエンジニアAWS・Azure・GCPの設計・構築・運用AWS、Azure、GCP、IaC(Terraform等)やや難しい(基礎知識が前提)非常に高い(クラウドシフトで需要増)新しい技術が好き・効率化を考えるのが好きな人
セキュリティエンジニアセキュリティ対策の設計・監視・インシデント対応FW、WAF、IDS/IPS、脆弱性診断難しい(他のインフラ経験が前提)非常に高い(サイバー攻撃増で需要急増)セキュリティに興味・慎重で細かい作業が得意な人
データベースエンジニアDBの設計・構築・チューニング・バックアップMySQL、PostgreSQL、Oracle、SQLやや難しい(SQL知識が必要)高い(データ活用の重要性増)データ整理が好き・数字に強い人
SRE(サイト信頼性エンジニア)システムの安定稼働・自動化・性能改善Linux、クラウド、CI/CD、監視ツール難しい(インフラ+開発スキルが必要)非常に高い(大手IT企業で需要急増)インフラも開発も両方やりたい人

未経験者のファーストキャリアとしては「サーバーエンジニア」または「ネットワークエンジニア」が最も入りやすく、ここで基礎を固めた後にクラウドエンジニアやセキュリティエンジニアへキャリアアップするのが王道ルートです。

未経験者におすすめの資格ロードマップ

インフラエンジニアは資格が転職の武器になる職種です。未経験者が取得すべき資格を優先順位順に紹介します。

未経験インフラエンジニアにおすすめの資格ロードマップ。優先度別に資格名・分野・難易度・学習期間の目安・未経験転職での効果を示した表(最優先はLPIC-1とCCNA)。
優先度資格名分野難易度学習期間の目安未経験転職での効果
★★★(最優先)LPIC-1 / LinuC レベル1Linux初級1〜2か月非常に高い。サーバー系求人の応募に必須級
★★★(最優先)CCNAネットワーク初級〜中級2〜3か月非常に高い。ネットワーク系求人の応募に必須級
★★☆(推奨)AWS CLF(クラウドプラクティショナー)クラウド初級2〜4週間高い。クラウドへの関心を示せる
★★☆(推奨)ITパスポートIT全般入門1か月中程度。IT基礎知識の証明になる
★☆☆(余裕があれば)AWS SAA(ソリューションアーキテクト)クラウド中級2〜3か月高い。クラウド系企業への評価が大幅に上がる
★☆☆(余裕があれば)LPIC-2 / LinuC レベル2Linux中級2〜3か月高い。上位ポジションへの道が開ける

まずはLPIC-1またはCCNAのどちらか一方を取得してから転職活動を始めるのがおすすめです。両方取得できれば選べる求人の幅が大きく広がります。資格の勉強を通じて「自分はサーバー系とネットワーク系、どちらに興味があるか」も見えてくるため、学習自体がキャリアの方向性を決める助けにもなります。

未経験からの学習ロードマップ(約3か月)

転職活動を始める前に、最低限の基礎知識を身につけておくと面接で有利になります。「IT基礎 → Linux → ネットワーク → 資格試験対策・転職準備」の順で、約3か月(12週間)が目安です。

未経験からインフラエンジニアを目指す約3か月(12週間)の学習ロードマップ。期間別の学習内容・具体的な学習方法・到達目標を示した表。
期間学習内容具体的な学習方法到達目標
1〜2週目IT基礎知識(ネットワーク・サーバーの仕組み)ITパスポートの教材で基礎用語を学ぶ。入門動画を視聴IPアドレス、DNS、HTTPなどの基礎用語を説明できる
3〜6週目Linux基礎(コマンド操作・ファイル管理)LPIC-1の参考書+VirtualBoxで実機操作基本的なLinuxコマンドでファイル操作やプロセス管理ができる
7〜10週目ネットワーク基礎(TCP/IP・ルーティング)CCNAの参考書+Packet Tracerでシミュレーションネットワークの基本を理解し、簡単な構成図が読める
11〜12週目資格試験対策・転職活動準備模擬試験で弱点補強。履歴書・職務経歴書を作成LPIC-1またはCCNAに合格し、転職活動を開始できる

完璧を目指す必要はなく、基礎資格を1つ取得した段階で転職活動を始めるのが効率的です。仕事をしながらの場合は6か月程度を目安にしましょう。入社後の研修やOJTで実践的なスキルは身につきます。

未経験からのキャリアステップと年収の目安

インフラエンジニアは明確なキャリアステップがあり、経験年数に応じて年収が上がっていく見通しが立てやすい職種です。

インフラエンジニアの未経験からのキャリアステップ(運用・監視→構築→設計→スペシャリスト/マネジメント)ごとの年収の目安と主な内容を示した表。
ステップ段階年収の目安主な内容
ステップ1運用・監視250〜350万円稼働状態のモニタリングと手順書に沿った対応。夜勤を含む場合あり。Linux・ネットワークの基礎を実践で習得
ステップ2構築350〜500万円設計書に基づくサーバー構築・機器設定。技術力が目に見えて伸びる段階
ステップ3設計500〜700万円要件を聞いてインフラ全体を設計する上流工程。冗長構成・キャパシティプランニング
ステップ4スペシャリスト/マネジメント700万円〜クラウドアーキテクト・セキュリティ専門家、またはリーダー・PM。フリーランス独立の道も

未経験入社の初年度年収は250〜350万円が相場で前職より下がることもありますが、2〜3年で350〜500万円へ上昇します。最初の年収ではなく3年後の年収で判断するのがポイントです。IT企業やインフラの年収をより詳しく知りたい方は、あわせて年収比較の記事も参考にしてください。

\転職のお悩みを徹底サポート/

求人の見極め方とブラック企業の特徴

未経験者向けのインフラエンジニア求人には、成長できる優良企業もあれば、注意が必要な企業もあります。求人票と面接でチェックすべきポイントを押さえておきましょう。

  • 研修制度の具体性:期間(1か月/3か月)・内容(座学/実機/OJT)・使用技術(Linux/AWS/Cisco等)が具体的に書かれているか。曖昧な企業は実態として研修が乏しい可能性。
  • 配属先の明確さ:SESなら「プロジェクト例」「配属先の業界」が具体的か。「大手取引多数」だけの場合、単純作業の現場に配属される恐れ。
  • キャリアパスの提示:「運用監視→構築→設計」の移行期間や社員の在籍年数・ステップアップ事例が示されているか。説明がない企業は「キャリアの袋小路」リスク。

逆に、「未経験大歓迎」「学歴・経歴不問」を強調しすぎる求人、年間を通じて常に大量採用している企業、面接1回で即内定が出る企業は要注意です。離職率が高く常に人を補充している可能性があります。口コミサイトで「研修がなかった」「運用監視から上がれない」という評判がないか必ず確認しましょう。

よくある失敗パターンと対策

未経験からインフラエンジニアを目指す際によくある失敗パターンを知っておけば、同じ失敗を避けられます。

  • 失敗1:資格を取らずに応募して書類で落ちる→LPIC-1やCCNAを取得してから応募し、学習意欲と基礎知識をアピールする。
  • 失敗2:運用監視の夜勤に耐えられず早期退職する→夜勤があることを理解して入社し、1〜2年で構築業務へ。面接で夜勤頻度と移行期間を確認する。
  • 失敗3:SES企業で運用監視から抜け出せない→「構築案件への異動希望は通るか」「資格支援制度はあるか」を確認し、キャリアアップ実績のある企業を選ぶ。
  • 失敗4:クラウドを避けてオンプレミスだけに固執する→AWS CLFなどの入門資格で少しずつクラウドに触れ、将来のキャリアアップに備える。
  • 失敗5:1人で転職活動を進めて情報不足のまま入社する→転職エージェントやビーシャインの無料相談で企業の内部情報を得たうえで判断する。

\転職のお悩みを徹底サポート/

よくある質問(FAQ)

Q. 未経験からインフラエンジニアになるには何から始めればいいですか?

A. まずIT基礎(ITパスポート程度)を押さえ、次にLinux(LPIC-1)かネットワーク(CCNA)の学習と資格取得を進めます。VirtualBoxやPacket Tracerで実機を触りながら学び、資格を1つ取ってから運用・監視の求人に応募するのが王道です。約3か月が目安です。

Q. インフラエンジニアにプログラミングスキルは必要ですか?文系でもなれますか?

A. 入門段階では必要ありません。運用・監視や構築業務はサーバー設定やネットワーク機器の操作が中心です。文系出身のインフラエンジニアも多く、知識は入社後に学べるため専攻は関係ありません。キャリアが進むとシェルスクリプトやPythonでの自動化スキルがあると幅が広がります。

Q. LPIC(LinuC)とCCNA、どちらを先に取るべきですか?

A. サーバー系に興味があるならLPIC-1(またはLinuC レベル1)、ネットワーク系に興味があるならCCNAを先に取りましょう。迷う場合は求人数が多いLPIC-1を先に取得するのがおすすめです。

Q. 未経験からインフラエンジニアになるのに年齢制限はありますか?

A. 法律上の年齢制限はありませんが、未経験採用は20代が最も有利です。25歳前後が最もポテンシャル採用されやすく、29歳を超えると求人数が減る傾向にあります。30代以上でも資格取得や関連業務の経験があれば可能性はありますが、早めに動くほど有利です。

Q. 未経験の志望動機はどう書けばいいですか?

A. 「なぜインフラエンジニアか(IT基盤を支える仕事への関心)」「学習の実績(LPIC-1/CCNA取得やLinux練習)」「前職の経験をどう活かすか」の3点を具体的に書くのが効果的です。資格取得の事実を示すと学習意欲と実行力が伝わり、書類通過率が上がります。

Q. インフラエンジニアの夜勤はどのくらいありますか?

A. 運用・監視業務では月に4〜8回程度の夜勤シフトが入ることが一般的です。ただし構築や設計にステップアップすれば基本的に日勤中心になります。クラウド環境が主体の企業は物理サーバーの監視が不要なため、夜勤が少ない傾向にあります。

Q. SES企業と自社サービス企業、どちらに入るべきですか?

A. 未経験はまずSES企業で多様な現場を経験するのも選択肢です。ただし研修制度がしっかりしていてキャリアアップの実績がある企業を選ぶことが重要です。自社サービス企業は未経験採用の枠が少ないですが、入社できれば一貫した環境でスキルを積める利点があります。

Q. インフラエンジニアは「きつい」「やめとけ」と聞きますが大丈夫ですか?

A. 「きつい」「やめとけ」の多くは、研修なしや夜勤過多といった“環境”に由来し、企業選びと事前準備で大半は回避・軽減できます。詳しくは関連記事「未経験インフラエンジニアはきつい?7つの理由と回避策」で、原因を一時的/回避可能/環境の問題に仕分けして解説しています。

Q. インフラエンジニアの将来性は大丈夫ですか?

A. 将来性は非常に高いです。クラウドシフト、5G、IoT、AI活用の拡大により、ITインフラの需要は今後も増え続けます。特にクラウドとセキュリティのスキルを持つインフラエンジニアは慢性的に不足しており、高い年収を得やすい状況が続いています。

まとめ:未経験でも20代なら十分に目指せる。資格を1つ取って動き出そう

インフラエンジニアは未経験者が最も参入しやすいIT職種の一つです。運用・監視からスタートし、構築→設計→スペシャリストとキャリアステップが明確で、資格取得で実力を証明しやすく、20代の未経験者を積極採用する企業が多い環境が整っています。

まずはLPIC-1またはCCNAの勉強を始めて基礎知識を身につけ、資格を取得したら転職活動をスタートしましょう。求人選びでは研修制度の充実度やキャリアパスの実績を必ず確認し、長期的に成長できる環境を選ぶことが大切です。ビーシャインの無料相談では、あなたの経歴と希望に合ったインフラエンジニアへの転職プランを一緒に考え、最適な企業選びからサポートします。

\転職のお悩みを徹底サポート/

ビーシャイン編集部

この記事を書いた人ビーシャイン編集部

ビーシャインの記事制作・編集を行う編集チームです。転職・就職などキャリアに関する知識やノウハウ、未経験から転職を目指す方向けのコンテンツなど、読者にとって有益な情報をお届けします。

高橋 文明(株式会社クオンツ 代表取締役)

監修高橋 文明(株式会社クオンツ 代表取締役)プロフィール »

システム開発会社を15年以上経営し、20代未経験・第二新卒を累計140名採用・育成。首都圏の地域若者サポートステーションと連携し、若者の就業支援・IT教育にも従事。採用側と求職側の双方を見てきた立場から本記事を監修しています。

関連記事