SaaS転職を未経験から成功させる完全ガイド|職種別の難易度ランキング・営業職の選び方・年収まで20代向けに徹底解説

「SaaS転職を未経験から始める完全ガイド」と書かれた黒板の前で解説する女性のイラスト 職種・仕事ガイド

SaaS転職は「職種選び」が成功のカギ|未経験20代でも十分に挑戦できる

SaaS業界に転職したいけど、未経験だと難しい?自分に合う職種がわからない?――結論から言うと、SaaS転職の難易度は職種によって大きく異なり、インサイドセールスやカスタマーサクセスなどの職種なら未経験の20代からでも十分に転職可能です。一方でエンジニアやプロダクトマネージャーは経験者優遇の傾向が強く、未経験からの難易度は高めです。SaaS業界は人材不足が続く成長市場で、前職の接客・販売・営業経験を活かしやすいのが特徴です。

この記事では、SaaS業界への転職を目指す20代に向けて、SaaS業界の仕組みと主要職種、職種別の転職難易度ランキング、SaaS営業(IS・FS・CS)の選び方、未経験から入る3つのルート、企業の選び方、転職活動の進め方、キャリアパスと年収、転職エージェントの活用法まで、SaaS転職に必要な情報を網羅的に解説します。

SaaS業界とは?仕組みと成長が続く3つの理由

SaaS(サース)とは「Software as a Service」の略で、インターネット経由でソフトウェアを提供するビジネスモデルです。身近な例ではGmail、Zoom、Slack、freeeなどがSaaSにあたります。従来のソフトウェアは買い切り型でしたが、SaaSは月額・年額のサブスクリプション(定額課金)で利用するのが特徴です。

SaaS業界が成長を続けている理由は、次の3つです。

  • 企業のDX推進:業務効率化ツールへの需要が急増している
  • 安定した収益モデル:サブスクリプション型が投資家から評価され、資金調達がしやすい
  • リモートワークの普及:クラウドベースのツールが企業に不可欠になった

国内SaaS市場は年間成長率約13%で拡大を続けており、2027年までに1兆8,000億円規模に達すると予測されています。それに伴って人材需要も増加しており、特に営業・カスタマーサクセス系の職種は慢性的な人手不足で、未経験者にもチャンスが広がっているのが現状です。成長市場でスキルを積めること、成果が数値で可視化され市場価値が上がりやすいことが、SaaS業界に転職するメリットといえます。

SaaSの主要職種を比較|The Modelによる分業体制

SaaS企業では「The Model」と呼ばれる分業体制が一般的です。マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの各部門が連携し、見込み顧客の獲得から契約、契約後の活用支援までを一気通貫で行います。まずはSaaS企業にどんな職種があるのか、役割と未経験からの入りやすさを比較しましょう。

SaaS業界の主要6職種(マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス・エンジニア・カスタマーサポート)の仕事内容、未経験からの入りやすさ、求められるスキル、向いている人を比較した表。
職種主な仕事内容未経験からの入りやすさ求められるスキル向いている人
マーケティングWeb広告・SEO・セミナー・コンテンツ制作で見込み顧客(リード)を獲得するやや難しい(マーケ経験やデジタルスキルが求められることが多い)データ分析力、ライティング力、広告運用の基礎知識数字を分析するのが好きな人、文章を書くのが得意な人
インサイドセールス(IS)電話やメールで見込み顧客にアプローチし、商談のアポイントを獲得する入りやすい(未経験OKの求人が多い)電話コミュニケーション力、ヒアリング力、粘り強さ人と話すのが好きな人、コールセンターや接客の経験がある人
フィールドセールス(FS)商談を通じてサービスの提案・契約を行う。オンライン商談が主流中程度(営業経験があると有利だが未経験可もある)提案力、プレゼン力、課題ヒアリング力、クロージング力目標達成意欲が高い人、論理的に提案できる人
カスタマーサクセス(CS)契約後の顧客に伴走し、活用支援・解約防止・アップセルを行う入りやすい(ホスピタリティ系の経験が活かしやすい)傾聴力、課題発見力、データ分析の基礎、長期的な関係構築力人の役に立つのが好きな人、接客・サポートの経験がある人
エンジニア(開発)SaaSプロダクトの設計・開発・運用を行う難しい(プログラミングスキルが必須)プログラミング力、設計力、チーム開発の経験コードを書くのが好きな人、技術で課題を解決したい人
カスタマーサポート顧客からの問い合わせ対応、マニュアル作成、FAQ整備を行う入りやすい(未経験歓迎の求人が多い)丁寧なコミュニケーション力、問題解決力、文章力人の困りごとを解決するのが好きな人、正確な作業が得意な人

未経験者が最も入りやすいのはインサイドセールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポートの3職種です。特にインサイドセールスはSaaS企業の成長に欠かせないポジションで求人数が多く、入社後にフィールドセールスやカスタマーサクセスへキャリアチェンジするルートも開けています。

SaaS転職の職種別難易度ランキング|8職種を比較

SaaS転職の難易度は単純な「高い・低い」ではなく、複数の要因が組み合わさって決まります。まずは難易度を左右する3つの要因を理解しましょう。

要因1:応募する職種

SaaS企業には営業系(IS・FS・CS)、マーケティング、エンジニア、プロダクトマネージャーなど多様な職種があります。職種によって未経験者の受け入れ体制がまったく異なるため、職種選びが転職難易度に最も大きく影響します。

要因2:企業の成長フェーズ

SaaS企業はシード期・アーリー期・グロース期・レイター期とフェーズが進むにつれて採用基準が変わります。グロース期の企業は未経験者の育成体制が整っている一方、シード期の企業は即戦力を求める傾向が強いです。

要因3:事前準備の度合い

SaaS業界の基礎知識(The Model、MRR、チャーンレートなどの用語)を事前に学んでいるかで面接の通過率が大きく変わります。「未経験OK」の求人でも業界への理解度が選考で重視されるため、準備次第で難易度を下げられます。

以上を踏まえ、SaaS主要8職種を未経験20代からの転職難易度でランキングしました。難易度は「未経験採用の多さ」「求められるスキルのハードル」「選考の競争率」を総合的に評価しています。

SaaS転職の主要8職種を未経験20代からの転職難易度順にランキングし、各職種の未経験採用のされやすさ、求められるスキル、20代の年収帯をまとめた表。
難易度職種未経験採用求められるスキル年収帯(20代)
★☆☆☆☆(最も入りやすい)インサイドセールス(IS)◎ 非常に多いコミュニケーション力、行動量、ヒアリング力300万〜450万円
★★☆☆☆カスタマーサクセス(CS)○ 多い顧客対応力、データ分析の基礎、提案力350万〜500万円
★★☆☆☆マーケティング(広告運用・SNS)○ 多い数値分析力、SNS運用経験、ライティング350万〜500万円
★★★☆☆フィールドセールス(FS)△ 一部あり法人営業経験、提案力、クロージング力400万〜600万円
★★★☆☆カスタマーサポート△ 一部ありIT製品の理解力、問題解決力、テクニカル対応300万〜450万円
★★★★☆エンジニア(開発)△ 少ないプログラミング経験、Git、チーム開発経験400万〜650万円
★★★★☆マーケティング(戦略・企画)× ほぼなしマーケティング戦略立案、データ分析、事業理解450万〜650万円
★★★★★(最も難しい)プロダクトマネージャー(PdM)× なしプロダクト開発経験、事業戦略、技術理解500万〜800万円

未経験の20代が最も入りやすいのはインサイドセールスです。SaaS企業はThe Model型の営業組織を採用しているため、ISは常に採用ニーズがあり、入社後の研修制度も充実しています。まずISで業界経験を積み、1〜2年後にFSやCSへキャリアアップする流れが王道です。

【難易度★〜★★】IS・CS・マーケティング(運用)

この3職種は未経験者を積極的に採用している企業が多く、20代のフリーターや既卒、第二新卒でも応募できる求人が豊富です。ISは架電やメールでのアプローチが中心で、接客・販売・コールセンター経験があれば即戦力として評価されます。CSは顧客対応力が重視されるためサポート業務や接客経験が活かせます。マーケティング(運用)はSNS運用やブログ執筆の実績があればポートフォリオとしてアピールできます。

【難易度★★★】フィールドセールス・カスタマーサポート

FSは商談での提案・クロージングを担うため法人営業経験が求められることが多いです。未経験からの直接採用は少ないものの、ISで1年ほど実績を積めば社内異動でFSに移れるケースが一般的です。カスタマーサポートはIT製品への理解力が必要で、テクニカルな問い合わせにも対応するため、ITツールに慣れていることが前提になります。

【難易度★★★★〜★★★★★】エンジニア・マーケティング(戦略)・PdM

この3職種は専門スキルや実務経験が強く求められるため、未経験からの難易度は高いです。エンジニアはプログラミングスクールや独学でスキルを身につけた上で応募する必要があります。マーケティング(戦略)やPdMは事業経験や高度な分析力が前提のため、まず他職種でSaaS業界に入り、社内で経験を積んでからキャリアチェンジするのが現実的です。

同じ職種でも企業の成長フェーズによって難易度は変わります。未経験者が狙うべきフェーズを理解しておきましょう。

SaaS企業の成長フェーズ(シード期・アーリー期・グロース期・レイター期)ごとの特徴、未経験者の採用傾向、未経験者へのおすすめ度を比較した表。
企業フェーズ特徴未経験者の採用傾向未経験者へのおすすめ度
シード期(〜社員20名)プロダクト開発初期。少人数で何でもやる組織即戦力を求める。未経験者の採用はほぼなし× おすすめしない
アーリー期(社員20〜100名)PMF達成後。営業組織の立ち上げフェーズ営業経験者を優先。ポテンシャル採用は一部あり△ 営業経験があれば可
グロース期(社員100〜500名)急成長中。組織拡大に伴い大量採用を実施未経験者の育成体制が整備。研修プログラムあり◎ 最もおすすめ
レイター期(社員500名以上)上場済み or 安定成長。組織が成熟している新卒・第二新卒枠での採用あり。選考は厳しめ○ 安定志向の人に向く

未経験の20代に最もおすすめなのはグロース期のSaaS企業です。急成長に伴い大量採用するため、未経験者向けの研修制度やメンター制度が整っています。アーリー期は裁量が大きく成長が速い反面、教育体制が不十分なことがあるため、ある程度の営業経験がある人向けです。

\転職のお悩みを徹底サポート/

未経験からSaaS転職する方法|おすすめの3つのルート

SaaS業界への転職経験がなくても、以下の3つのルートから入ることができます。「SaaS 転職 方法」で迷っている人は、まず自分に合うルートを見極めましょう。

ルート1:インサイドセールスからスタートする

最も王道のルートです。ISは電話やメールで見込み顧客にアプローチする仕事で、SaaS業界の入口として最適です。接客やコールセンターの経験があれば即戦力として評価されますし、経験がなくても「コミュニケーション力」と「やる気」があれば採用されるケースが多いです。ISで成果を出した後、FSやCSにキャリアアップするパスが開けます。

ルート2:カスタマーサポートからスタートする

顧客対応の経験がある人や、コミュニケーションに自信はあるけど営業は不安という人にはカスタマーサポートがおすすめです。問い合わせ対応を通じてプロダクトへの理解を深め、そこからCSやプロダクト企画へステップアップするルートがあります。

ルート3:SaaS企業のバックオフィスから入る

急成長中のSaaS企業は営業やエンジニアだけでなく、人事・総務・経理などのバックオフィスも人手が不足しています。まずはバックオフィスとして入社し、社内の仕組みやプロダクトを理解した上で希望職種に社内異動するルートも有効です。

SaaS営業職を徹底解説|IS・FS・CSの違いと1日の流れ

SaaS営業には「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の3職種があり、未経験から転職を成功させるには自分の前職経験や強みに合った職種を選ぶことが最も重要です。「SaaS営業」とひとくくりにして応募すると、入社後のミスマッチで早期離職につながるリスクがあります。それぞれの仕事内容・KPI・1日の流れ・未経験からの難易度を比較しましょう。

SaaS営業3職種(インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス)の主な役割、KPI、1日の流れ、向いている人、未経験からの難易度、20代の年収帯を比較した表。
項目インサイドセールス(IS)フィールドセールス(FS)カスタマーサクセス(CS)
主な役割見込み顧客に電話・メールでアプローチし、商談のアポイントを獲得する商談で製品デモ・提案を行い、受注(契約)を獲得する契約後の顧客に伴走し、活用促進・解約防止・アップセルを行う
主なKPI商談化数、アポイント獲得率、架電数受注数、受注率、受注単価、MRR解約率(チャーンレート)、NPS、アップセル金額
1日の流れ(例)午前:架電リスト作成→架電30〜50件。午後:メール配信・フォロー架電→商談記録をSFAに入力午前:商談2〜3件(オンライン)。午後:提案資料作成・社内打合せ→見積もり作成・クロージング午前:ヘルススコア確認→フォローコール。午後:オンボーディング支援・活用提案→社内連携ミーティング
向いている人テンポよく行動できる人、数をこなすことに抵抗がない人、ヒアリング力がある人提案・プレゼンが好きな人、論理的に課題解決を組み立てられる人、粘り強い人相手の立場に立って考えられる人、長期関係を築くのが好きな人、データ分析に興味がある人
未経験からの難易度★☆☆(最も入りやすい。研修制度が充実している企業が多い)★★☆(IS経験を経てステップアップが一般的。直接採用もあるが倍率は高い)★★☆(接客・サポート経験があれば未経験でも可。コミュニケーション力が重視される)
年収帯(20代)300万〜450万円400万〜600万円(インセンティブ含む)350万〜500万円

未経験からSaaS営業に入る最も一般的なルートは、まずISで基礎を身につけ、1〜2年後にFSやCSにキャリアアップする流れです。ただし前職経験によってはFSやCSに直接転職できるケースもあります。

前職経験別:あなたに合うSaaS営業職種を診断する

前職で培ったスキルをどの営業職種に活かせるかを理解しておくと、選考通過率が格段に上がります。以下の表で自分に最適な職種を確認しましょう。

前職の経験別に最適なSaaS営業職種(IS・FS・CS)と、活かせるスキル・面接でのアピールポイントを示した適性診断の表。
前職の経験最適なSaaS営業職種活かせるスキル面接でのアピールポイント
テレアポ・コールセンターインサイドセールス架電経験、トークスクリプト運用、ヒアリング力「1日◯件の架電をこなした行動量」「顧客の課題を短時間で引き出すヒアリング力」
接客・販売(アパレル・飲食など)インサイドセールス or カスタマーサクセス対人コミュニケーション力、顧客ニーズの把握、リピーター作り「お客様の潜在ニーズを読み取り提案した経験」「リピート率◯%向上に貢献」
法人営業(業界問わず)フィールドセールス提案力、商談経験、クロージング力、法人折衝「新規開拓で月◯件受注した実績」「提案資料を自分で作成し受注率を改善した経験」
カスタマーサポート・ヘルプデスクカスタマーサクセス問い合わせ対応力、顧客との長期関係構築、問題解決力「顧客満足度◯%達成」「クレーム対応からリピートにつなげた経験」
事務・データ入力インサイドセールス or カスタマーサクセス正確なデータ処理、Excel/スプレッドシート操作、数値管理「正確なデータ管理で業務効率化に貢献」「数値を使った報告・分析のスキル」
フリーター・未経験(職歴なし)インサイドセールス行動力、学習意欲、素直さ「SaaS業界を独学で勉強した姿勢」「アルバイトで売上目標を意識して行動した経験」

SaaS営業に必要なスキルと身につけ方

スキル1:SaaSビジネスモデルの基礎知識。サブスクリプション型の収益モデル、MRR・ARR・チャーンレートなどの指標、The Modelの仕組みを理解しておくことが前提です。面接でも頻出するため、SaaS関連の書籍や無料のオンライン記事で学習しておきましょう。

スキル2:ITツールの操作スキル。SaaS企業ではSalesforce・HubSpotなどのCRM/SFA、Slack、Zoomを日常的に使います。未経験でも問題ありませんが、転職前に無料版を試して操作に慣れておくと面接でアピールできます。

スキル3:ヒアリング力と課題発見力。SaaS営業は「製品を売り込む」のではなく「顧客の課題を発見し製品で解決する」ソリューション型です。相手の話を聞いて潜在的な課題を引き出す力は、接客や販売の経験でも培えます。

スキル4:数値で考える力。「架電100件→アポ10件→商談化5件→受注2件」のようにファネルで改善点を見つける習慣が大切です。前職で売上目標やKPIを追った経験があればそのまま活かせます。

SaaS営業が「きつい」「やめとけ」と言われる理由と実態

SaaS営業が「きつい」と言われる主な理由と、その実態は次のとおりです。

  • 理由1:架電ノルマが厳しい(IS)——1日30〜80件の架電が求められることがある。ただし闇雲ではなくターゲットリストをもとに戦略的にアプローチするのが特徴で、効率的な架電パターンが身につけばノルマ達成は安定する
  • 理由2:目標数値のプレッシャーが大きい(FS)——受注数やMRR目標を毎月追うため達成できない月が続くときつく感じることがある。ただしチームで数字を追う文化が強く、1on1で課題を一緒に分析してくれる企業も多い。個人で抱え込まない環境かを入社前に確認したい
  • 理由3:覚えることが多い(全職種)——自社プロダクトの機能・業界知識・競合との違い・CRM/SFAの操作など入社直後は覚えることが多いが、オンボーディング研修が整備された企業が多く、最初の3か月を乗り越えれば慣れるという声が多数
  • 理由4:テレアポと変わらないと感じるケースがある(IS)——ただしSaaSのISは顧客のWeb行動データやMAの情報をもとに最適なタイミングでアプローチする点が従来のテレアポと異なり、データドリブンな営業を経験できるのが大きなメリット

SaaS転職で前職経験を活かす方法(営業以外も含む全職種)

SaaS業界は未経験でも、前職で培ったスキルは十分に活かせます。営業以外の職種も含めた前職別のアピールポイントを整理しました。

前職の経験別に、活かせるSaaS職種・アピールポイント・面接での伝え方をまとめた表(営業以外の職種も含む全職種対応)。
前職の経験活かせるSaaS職種アピールポイント面接での伝え方のコツ
接客・販売(アパレル、飲食など)インサイドセールス、カスタマーサポート対面でのコミュニケーション力、顧客ニーズの把握力、クレーム対応力「お客様の潜在ニーズを引き出して提案した経験」を具体的なエピソードで語る
コールセンター・テレアポインサイドセールス電話でのコミュニケーション力、トークスクリプト運用力、数値目標への意識「架電数◯件/日、アポ獲得率◯%」など定量的な成果を伝える
事務・バックオフィスカスタマーサポート、カスタマーサクセス正確な事務処理能力、マルチタスク力、社内調整力「業務改善の提案をして効率を◯%向上させた」など主体的な行動を伝える
営業(他業界)フィールドセールス、インサイドセールス提案力、目標達成力、顧客との関係構築力「新規開拓で◯件受注、売上◯万円達成」など具体的な実績を伝える
アルバイト・フリーターインサイドセールス、カスタマーサポート基本的なビジネスマナー、チームワーク、責任感「リーダーとしてシフト管理を担当」「売上目標を意識して接客」など仕事への姿勢を伝える

SaaS企業の面接では「なぜSaaS業界か」だけでなく「前職の経験をどう活かせるか」を具体的に語れるかが合否を分けます。上記を参考に、自分の経験とSaaS職種の接点を見つけましょう。

SaaS企業の選び方5つのポイント

SaaS企業は数多く存在しますが、企業によって成長性・待遇・働き方が大きく異なります。以下の5つのポイントで見極めましょう。

SaaS企業を見極める5つのチェックポイントについて、確認方法・良い企業の特徴・注意すべきサインをまとめた表。
チェックポイント確認方法良い企業の特徴注意すべきサイン
プロダクトの市場と成長性企業のIR資料、プレスリリース、業界レポートを確認ARR(年間経常収益)が右肩上がり。市場規模が拡大中の領域で事業展開顧客数やARRが非公開。市場が縮小している領域
研修制度とオンボーディング求人票と面接で確認。口コミサイトも参考に入社後1〜3か月の研修プログラムが体系化されている「OJT中心」のみで体系的な研修がない
組織体制(The Modelの導入状況)面接で組織構成を質問するマーケ・IS・FS・CSが分業化され、各チームにマネージャーがいる1人で営業からサポートまで全部やる体制
評価制度と昇進の透明性面接で評価基準を質問。口コミサイトで実態を確認KPIが明確で、成果に応じた昇給・昇進の実績がある評価基準が曖昧。年功序列で成果が反映されにくい
離職率と社員の声口コミサイト、社員のSNS、面接での逆質問離職率が公開されている。社員が自社プロダクトに愛着を持っている離職率が非公開。常に大量採用を続けている

SaaS転職を成功させる準備と転職活動の進め方

SaaS転職の難易度は事前準備で大きく変えられます。まず選考通過率を高める5つの準備を押さえましょう。

SaaS転職の難易度を下げる5つの事前準備について、具体的なアクション・期待できる効果・所要期間をまとめた表。
準備具体的なアクション効果所要期間
SaaS基礎知識の習得The Model、MRR、ARR、チャーンレート、LTV、CACなどの用語を学ぶ。書籍「THE MODEL」を読む面接で「業界理解度が高い」と評価される。志望動機に説得力が出る1〜2週間
SaaSプロダクトの体験Salesforce、HubSpot、Slackなどの無料版に登録して実際に操作する「SaaS製品を使った経験がある」とアピールできる。面接で具体的に語れる1〜2週間
ITパスポートの取得国家資格「ITパスポート」を取得してIT基礎知識を証明するIT未経験者の「学習意欲」と「基礎知識」を客観的に証明できる1〜2か月
転職エージェントの活用SaaS特化型+未経験者特化型のエージェントに2社以上登録する非公開求人にアクセスできる。書類添削・面接対策で選考通過率が上がる1週間
SaaS業界のリサーチ志望企業のプロダクト、ターゲット顧客、競合他社、成長フェーズを調べる面接で「なぜ御社なのか」を具体的に語れる。志望度の高さが伝わる企業ごとに1〜2日

未経験からの転職活動5ステップ

未経験からの転職活動は、次の5ステップで進めます。

  • ステップ1:SaaS業界とThe Modelの基礎を学ぶ——ビジネスモデル・The Modelの仕組み・主要用語(MRR、チャーンレート、LTV、CACなど)を理解する。面接で「SaaSのビジネスモデルの特徴は?」が高確率で出るため必須
  • ステップ2:自分に合う職種を決める——前職経験別の適性診断を参考にIS・FS・CSのどれを目指すか決める。迷う場合はISから始めるのが最もリスクが低い
  • ステップ3:転職エージェントに登録する——SaaS特化型と未経験者特化型を2社以上併用。特化型で最新求人と専門アドバイス、未経験者特化型で書類添削と面接対策を受けるバランスが効果的
  • ステップ4:SaaS企業の求人票を正しく読む——「IS/FS/CS/BDR/SDR/AE」などの略語が多用される。BDRはアウトバウンド型IS、SDRはインバウンド型IS、AEはFSの別名。職種名だけでなく業務内容とKPIを確認して応募する
  • ステップ5:面接でSaaSへの理解をアピールする——「なぜSaaS業界か」「The Modelを知っているか」「目指す職種を選んだ理由」が問われる。前職経験をSaaSのスキルに紐づけ、「御社のプロダクトで顧客のどんな課題を解決したいか」まで語れると高評価

SaaSに強い転職エージェントの活用法

SaaS転職では「SaaS特化型エージェント」と「20代・未経験者特化型エージェント」を併用するのが効果的です。SaaS特化型は業界の非公開求人や各社の組織体制・成長フェーズに詳しく、未経験者特化型は書類添削・面接対策・キャリアカウンセリングの手厚さが強みです。エージェントごとに保有求人や得意領域が異なるため、2社以上に登録して紹介の質と量を比較しましょう。1社だけで応募が進まない場合は、別のエージェントを追加するだけで紹介求人が大きく変わることもあります。

\転職のお悩みを徹底サポート/

SaaSのキャリアパスと年収|未経験入社後の伸び方

SaaS業界は成果主義の企業が多く、年齢や社歴に関係なくキャリアアップしやすい環境です。未経験入社後の典型的なキャリアステージと年収目安を見てみましょう。

SaaS営業の未経験入社後のキャリアステージ別に、年収目安・主な役割・到達目安の年次を示した表。
キャリアステージ年収目安主な役割到達目安
IS メンバー(未経験入社)300万〜400万円架電・メールでのアポイント獲得、SFA入力入社直後〜
IS リーダー or FS メンバー400万〜550万円チームの数値管理 or 商談・クロージング入社1〜2年目
FS リーダー or CS マネージャー500万〜700万円チームマネジメント、戦略立案、大型案件入社3〜5年目
セールスマネージャー / 事業責任者700万〜1,000万円以上営業組織全体の統括、事業計画策定入社5年目以降

未経験でISから入社しても、1〜2年で目標を達成し続ければFSやリーダーポジションへのステップアップが十分可能です。インセンティブ制度がある企業では目標達成率に応じてさらに年収が上振れします。実力次第では入社2〜3年でマネージャーに昇進するケースもあり、成長スピードの速さがSaaS業界の魅力です。

「難易度が高い」と感じたときの対処法とよくある失敗パターン

転職活動を進める中で「思ったより難しい」と感じる場面もあるでしょう。まずは具体的な対処法を紹介します。

対処法1:応募職種の幅を広げる。FSに絞って書類選考が通らない場合は、ISやCSにも応募先を広げましょう。まずSaaS業界に入ることを優先し、社内でキャリアアップする戦略が有効です。

対処法2:企業規模の幅を広げる。大手SaaSばかり受けている場合はグロース期の中堅SaaSにも目を向けましょう。成長中の中堅企業は人材を積極採用しており、未経験者にもチャンスが多いです。

対処法3:エージェントを変える or 追加する。1社だけで進めている場合は別のエージェントを追加登録しましょう。SaaS特化型と未経験者特化型を併用することで紹介求人の質と量が変わります。

対処法4:スキルアップに時間を投資する。急がないなら、ITパスポートの取得やSaaSツールの学習に1〜2か月投資する選択もあります。落ち続けるより、準備を整えて再挑戦したほうが結果的に早く決まることも少なくありません。

SaaS転職でよくある失敗パターン

失敗1:職種を理解せず「SaaS営業」で一括応募する。IS・FS・CSの違いを理解せず片っ端から応募すると、合わない職種の選考に時間を浪費します。まず3職種の違いを理解してからターゲットを絞りましょう。

失敗2:SaaSの知識ゼロで面接に臨む。「未経験OK」でも、基礎知識がない状態だと「本気度が低い」と判断されます。最低限、SaaSのビジネスモデル、The Modelの仕組み、応募先のプロダクト概要は調べておきましょう。

失敗3:年収だけで企業を選ぶ。SaaS企業の年収はOTE(目標達成時年収=基本給+インセンティブ)で表記されることが多く、OTEが高くても基本給が低いと目標未達時に年収が大きく下がります。基本給とインセンティブの内訳を必ず確認しましょう。

失敗4:プロダクトの成長フェーズを確認しない。PMF(プロダクトマーケットフィット)前のスタートアップは営業プロセスが整備されておらず未経験にはハードルが高いです。未経験者はPMF後で営業組織が安定したフェーズの企業を選ぶのが安全です。

SaaS転職にまつわる3つの誤解を解く

誤解1:「SaaS企業は経験者しか採用しない」。これは誤りです。特にISやCSは未経験者を積極採用するSaaS企業が多数あります。市場の急成長で経験者だけでは人材が足りず、ポテンシャル採用を重視する企業が増えています。

誤解2:「プログラミングができないとSaaS企業に転職できない」。エンジニア職には必要ですが、営業職・CS・マーケ職に プログラミングは不要です。SaaS企業の職種の半数以上は非エンジニア職で、ITへの基本的な理解があれば十分です。

誤解3:「SaaS企業はベンチャーだから不安定」。Sansan、freee、マネーフォワード、ラクスなど上場済みの安定した大手も多数あります。サブスクリプション型は毎月の定期収益があるため、従来型ビジネスより収益の予測性が高いのが特徴です。

SaaS転職に関するよくある質問

Q. SaaS業界に未経験から転職するのは難しいですか?倍率は高いですか?

A. 職種を選べば未経験でも十分に転職できます。特にインサイドセールスやカスタマーサクセスは未経験者の採用に積極的で、SaaS業界全体が慢性的な人手不足のためポテンシャル採用が活発です。倍率は大手SaaSやエンジニア・PdM職では高くなりますが、グロース期の中堅SaaSの営業系職種であれば未経験の20代にも十分チャンスがあります。

Q. SaaS業界に転職するメリットは何ですか?

A. 成長市場でスキルを積めること、成果が数値で可視化され市場価値が上がりやすいこと、成果主義で年齢に関係なくキャリアアップしやすいことが主なメリットです。サブスクリプション型で収益が安定しているため、企業としての将来性も高い業界です。

Q. SaaS転職で最も難易度が低い職種はどれですか?

A. インサイドセールス(IS)が最も難易度が低いです。SaaS企業はThe Model型の営業組織を採用しているためISは常に採用ニーズがあり、入社後の研修制度も充実しています。フリーターや既卒、第二新卒でも応募できる求人が豊富です。

Q. フリーターや未経験からSaaS企業に転職できますか?

A. 転職できます。SaaS企業のISは未経験者を広く受け入れており、フリーターからの転職実績も多数あります。アルバイトで接客や販売を経験していればコミュニケーション力としてアピールできます。未経験者特化型の転職エージェントを使うと書類添削や面接対策のサポートを受けられます。

Q. SaaS転職の難易度は年齢によって変わりますか?

A. 変わります。20代はポテンシャル採用の対象になりやすく未経験でも転職しやすいですが、30代以降は即戦力が求められる傾向が強まり、未経験からの難易度は上がります。20代のうちに挑戦するのが有利です。

Q. SaaS業界に転職するのにプログラミングスキルは必要ですか?

A. 営業系・カスタマーサクセス系の職種であれば不要です。ただしITリテラシー(クラウド、SaaS、APIなどの基本概念の理解)があると面接で有利になります。エンジニア職を希望する場合はプログラミングスキルが必須です。

Q. SaaS転職で有利になる資格はありますか?

A. ITパスポートが最もおすすめです。IT基礎知識を国家資格で証明でき、未経験者の学習意欲をアピールできます。ほかにSalesforce認定資格(多くのSaaS企業が利用するCRM)、Google Analytics認定資格(マーケ職志望の場合)も評価されることがあります。

Q. SaaS業界の「The Model」とは何ですか?

A. SaaS企業で広く採用される営業の分業体制のことです。マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4部門が連携し、見込み顧客の獲得から契約、契約後の活用支援までを一気通貫で行います。

Q. SaaS企業のインサイドセールスはテレアポと同じですか?

A. 似ている部分はありますが本質は異なります。テレアポは「数をこなして契約を取る」のが目的ですが、ISは「顧客の課題をヒアリングし、ニーズがある見込み顧客を営業チームにつなぐ」のが目的です。Web行動データやMAツールの情報をもとにアプローチする点も従来のテレアポと異なります。

Q. SaaS営業の平均年収はどのくらいですか?

A. 20代の場合、ISで300万〜450万円、FSで400万〜600万円(インセンティブ含む)、CSで350万〜500万円が目安です。成果次第でインセンティブが加算されるため、年収の上振れ幅が大きいのが特徴です。

Q. SaaS営業に向いていない人の特徴はありますか?

A. 数値目標を追うことに強いストレスを感じる人、チームでの情報共有が苦手な人、ITツールの操作に強い抵抗がある人はミスマッチになりやすいです。ただし「数字が苦手」でも「目標に向かって努力すること自体は好き」であれば十分活躍できます。

Q. SaaS営業とIT営業の違いは何ですか?

A. IT営業が受託開発やSIerのプロジェクト型営業を含む広い概念であるのに対し、SaaS営業はサブスクリプション型プロダクトに特化しています。The Modelに基づく分業体制、LTVを重視する顧客との長期関係、データドリブンな営業プロセスが特徴です。

Q. 文系出身でもSaaS営業に転職できますか?

A. 問題なく転職できます。SaaS営業に必要なのはコミュニケーション力と論理的思考力で、プログラミングやIT技術の知識は必須ではありません。実際にSaaS企業の営業チームには文系出身者が多数在籍しています。

Q. SaaS企業のスタートアップと大企業、どちらがおすすめですか?

A. 安定した環境で着実にスキルを身につけたい人は大企業、幅広い業務を経験して早く成長したい人はスタートアップがおすすめです。スタートアップは裁量が大きい反面、体制が整っていない場合もあるため、研修制度の有無を確認してから判断しましょう。

Q. SaaSに強い転職エージェントはどう選べばいいですか?

A. SaaS特化型エージェントと20代・未経験者特化型エージェントを併用するのがおすすめです。特化型は業界の非公開求人や各社の組織体制に詳しく、未経験者特化型は書類添削・面接対策が手厚いのが強みです。2社以上に登録して紹介の質と量を比較しましょう。

Q. SaaS業界は今後も成長し続けますか?

A. 国内SaaS市場は2027年までに1兆8,000億円規模に拡大すると予測されており、今後も高い成長が見込まれます。特にAI連携やVertical SaaS(業界特化型SaaS)の領域で新たなビジネスチャンスが生まれており、成長産業であることは間違いありません。

まとめ

SaaS転職の難易度は職種選びと事前準備で大きく変わります。未経験の20代が最も入りやすいのはインサイドセールスで、グロース期のSaaS企業を狙うのが成功率の高い戦略です。SaaS営業を目指すならIS・FS・CSの3職種の違いを理解し、前職経験に合った職種を選ぶことが何より重要です。

まずはSaaS業界の仕組みとThe Modelの基礎を学び、職種比較と前職経験別の適性診断で自分に合う方向を見極めましょう。その上でSaaS特化型と未経験者特化型の転職エージェントを併用すれば、非公開求人へのアクセスと選考対策の両方が手に入ります。成長を続けるSaaS市場に20代で飛び込めば、年収もスキルも加速度的に伸ばしていけます。

ビーシャインでSaaS業界への第一歩を踏み出そう

SaaS業界は未経験者にも門戸が開かれた成長市場ですが、企業選びや職種選びを間違えるとミスマッチが生じます。「自分に合ったSaaS企業がわからない」「前職の経験をどうアピールすればいいか不安」という方は、プロのサポートを活用しましょう。ビーシャインでは、20代のフリーター・ニート・既卒・第二新卒の方を対象に、IT・SaaS業界への転職を専門にサポートしています。あなたの前職経験を活かせるSaaS企業の紹介から、書類添削、面接対策まで一貫して支援します。まずは無料相談で、SaaS業界でのキャリアプランを一緒に考えましょう。

\転職のお悩みを徹底サポート/

ビーシャイン編集部

この記事を書いた人ビーシャイン編集部

ビーシャインの記事制作・編集を行う編集チームです。転職・就職などキャリアに関する知識やノウハウ、未経験から転職を目指す方向けのコンテンツなど、読者にとって有益な情報をお届けします。

高橋 文明(株式会社クオンツ 代表取締役)

監修高橋 文明(株式会社クオンツ 代表取締役)プロフィール »

システム開発会社を15年以上経営し、20代未経験・第二新卒を累計140名採用・育成。首都圏の地域若者サポートステーションと連携し、若者の就業支援・IT教育にも従事。採用側と求職側の双方を見てきた立場から本記事を監修しています。

関連記事