未経験インフラエンジニアの派遣という選択肢|派遣・SES・正社員の違い・派遣会社の選び方・正社員転換ルートを20代向けに徹底解説

未経験からエンジニアを目指す

未経験インフラエンジニアの派遣は「キャリアの入口」として有効な選択肢

未経験からインフラエンジニアになるには派遣で入るしかない?――結論から言うと、派遣は未経験からインフラエンジニアのキャリアをスタートする有効な手段の一つです。ただし「派遣でしか入れない」わけではなく、正社員やSES企業の正社員採用という選択肢もあります。大切なのは派遣のメリット・デメリットを理解し、将来のキャリアプランに合った雇用形態を選ぶことです。

この記事では、未経験からインフラエンジニアを目指す20代に向けて、派遣・SES正社員・事業会社正社員の3つの雇用形態の違い、派遣のメリットとデメリット、派遣から正社員になるルート、派遣会社の選び方、契約更新時の注意点、よくある失敗パターンと対策まで徹底解説します。

3つの雇用形態の違いを理解する

未経験からインフラエンジニアになる場合、主に3つの雇用形態があります。それぞれの特徴を正しく理解した上で選びましょう。

項目派遣社員SES企業の正社員事業会社・SIerの正社員
雇用主派遣会社(派遣元)SES企業勤務先企業そのもの
勤務先派遣先企業(客先常駐)クライアント企業(客先常駐)自社オフィスまたはプロジェクト先
未経験の入りやすさ高い(求人数が多い)高い(未経験採用に積極的)低い(経験者優先の傾向)
給与形態時給制(時給1,400〜1,800円が相場)月給制(月給20〜25万円が相場)月給制(月給22〜28万円が相場)
ボーナスなし(一部の派遣会社で寸志あり)あり(企業による。0〜2か月が多い)あり(2〜4か月が多い)
研修制度派遣会社による(充実〜なしまで差が大きい)企業による(1週間〜3か月)充実している傾向(1〜3か月)
雇用の安定性低い(契約更新制。最長3年の制限あり)中程度(正社員だが業績次第)高い(安定した雇用)
キャリアの自由度高い(案件を選べる場合がある)中程度(会社の方針に従う)低い(社内異動は可能だが自由度は限定的)

未経験者にとって最も入りやすいのは派遣とSES企業です。派遣は「まず実務経験を積みたい」「いきなり正社員は不安」という方に向いています。一方、最初から正社員として安定したキャリアを築きたい方はSES企業の正社員を目指すのが現実的です。

派遣インフラエンジニアの5つのメリット

派遣でインフラエンジニアのキャリアをスタートすることには、正社員にはない独自のメリットがあります。

メリット1:未経験でも始めやすい

派遣は正社員に比べて採用のハードルが低く、未経験でも応募できる求人が豊富にあります。特に運用監視やヘルプデスクの案件は「未経験OK」「研修あり」で募集されていることが多く、インフラエンジニアの第一歩を踏み出しやすい環境です。

メリット2:さまざまな現場を経験できる

派遣は契約期間ごとに現場が変わるため、異なる業界や技術環境のプロジェクトを経験できます。金融系のインフラ、EC系のクラウド環境、通信系のネットワークなど、幅広い経験が積めるのは派遣ならではの強みです。

メリット3:合わない現場を変えられる

正社員だと配属先の変更は容易ではありませんが、派遣は契約更新のタイミングで現場を変えられます。「スキルが身につかない現場」「人間関係が合わない現場」から抜け出しやすいのは大きなメリットです。

メリット4:残業が少ない傾向がある

派遣社員は契約で業務範囲と勤務時間が明確に定められているため、正社員に比べて残業が少ない傾向にあります。業務時間外は資格の勉強に充てるなど、自分の時間をコントロールしやすい働き方です。

メリット5:紹介予定派遣なら正社員への道がある

紹介予定派遣制度を使えば、最大6か月の派遣期間後に派遣先企業の正社員になれる可能性があります。「いきなり正社員は不安だけど、いずれは正社員になりたい」という方にとって、お試し期間付きの正社員就職として活用できます。

派遣インフラエンジニアの5つのデメリット

派遣にはメリットがある一方で、理解しておくべきデメリットもあります。

デメリット1:雇用が不安定(最長3年ルール)

労働者派遣法により、同じ派遣先で働けるのは原則3年までです。3年後は派遣先が変わるか、派遣先の直接雇用に切り替えるか、別の働き方を選ぶ必要があります。長期的なキャリアプランを考えると、いずれは正社員への転換を視野に入れる必要があります。

デメリット2:ボーナスがない・年収が低め

派遣社員は基本的にボーナスがなく、年収ベースでは正社員より低くなりがちです。時給1,500円×8時間×20日で月収24万円、年収換算で約288万円が目安です。正社員のSES企業であれば同じ業務でもボーナスを含めて年収320〜350万円になるため、年収面では差が出ます。

デメリット3:スキルアップが自己責任になりやすい

正社員であれば会社の資格支援制度や社内研修を利用できますが、派遣社員は自分でスキルアップの機会を作る必要があります。派遣会社によっては研修プログラムや資格支援を提供しているところもあるため、派遣会社選びが重要です。

デメリット4:重要な業務を任されにくい

派遣社員は契約期間が限られるため、設計や上流工程などの責任の大きい業務を任されにくい傾向があります。運用監視や定型的な構築作業が中心になりがちで、キャリアアップに必要な経験を積むのに時間がかかる場合があります。

デメリット5:帰属意識を持ちにくい

派遣先企業の社員ではないため、チームの一員として扱われにくかったり、社内イベントや研修に参加できなかったりすることがあります。孤独感を感じやすい環境であることは理解しておきましょう。

派遣会社の選び方と比較ポイント

派遣でインフラエンジニアを始めるなら、派遣会社選びが成功を左右します。

比較ポイント優良な派遣会社の特徴注意すべき派遣会社の特徴確認方法
IT案件の豊富さIT・インフラ系の案件を多数保有。案件の技術領域が明示されているIT案件が少なく、一般事務の案件が中心Webサイトで「インフラエンジニア」「サーバー」で求人検索
未経験者向け研修入職前にLinux/ネットワークの研修プログラムあり。eラーニング環境あり研修なし。「現場で覚えてください」のスタンス登録面談で「未経験者向けの研修制度」を質問
資格支援制度受験費用補助、合格報奨金、オンライン学習環境の提供あり資格支援制度なし登録面談で「資格支援の具体的な内容」を質問
キャリアサポート定期面談でキャリア相談ができる。スキルアップ案件への異動提案あり案件に配属したら放置。キャリア相談の窓口がない「派遣後のフォロー体制」「キャリア面談の頻度」を質問
紹介予定派遣の実績紹介予定派遣の実績が豊富。正社員転換率を公開している紹介予定派遣の取り扱いなし「紹介予定派遣のIT案件数」「正社員転換の実績」を質問

IT・エンジニア特化型の派遣会社を選ぶのが基本です。総合型の派遣会社でもIT案件はありますが、インフラエンジニアに特化したキャリアサポートは期待しにくいです。2〜3社に登録して比較するのがおすすめです。

派遣から正社員になる3つのルート

派遣はキャリアの入口としては有効ですが、長期的には正社員を目指すのが安定したキャリアを築く王道です。

ルート1:紹介予定派遣で派遣先の正社員になる

紹介予定派遣は、最大6か月の派遣期間後に派遣先企業の正社員になることを前提とした制度です。派遣期間中にお互いの適性を確認できるため、ミスマッチが少ないのが利点です。ただし、正社員への転換は派遣先企業の同意が必要であり、必ず正社員になれるわけではありません。派遣期間中に実績を出して評価を得ることが重要です。

ルート2:派遣で実務経験を積んでから転職する

派遣で1〜2年の実務経験を積み、LPIC-1やCCNAなどの資格を取得した上で、正社員として転職するルートです。「未経験」ではなく「実務経験あり」として転職活動ができるため、選べる企業の幅が格段に広がります。このルートが最も一般的で確実な方法です。

ルート3:派遣先企業に直接雇用を打診される

派遣先で高い評価を得ると、企業側から「うちの社員にならないか」と直接雇用の打診を受けることがあります。特に人手不足のIT企業では、優秀な派遣社員を正社員として囲い込みたいニーズがあります。日頃から真摯に業務に取り組み、自主的にスキルアップする姿勢を見せていれば、このチャンスが巡ってくる可能性があります。

契約更新時に確認すべきポイント

派遣は3か月〜6か月ごとに契約更新があります。更新のタイミングは自分のキャリアを見直す絶好の機会です。

スキルアップできているか振り返る

契約更新のタイミングで「この現場で新しいスキルが身についているか」を自問しましょう。同じ作業の繰り返しでスキルが伸びていないと感じたら、派遣会社に案件変更を依頼するのが正解です。

時給アップの交渉をする

スキルが向上したり、担当業務の範囲が広がったりした場合は、契約更新時に時給アップの交渉をしましょう。資格を取得していれば交渉材料になります。派遣会社の営業担当を通じて交渉するのが基本です。

正社員への転換タイミングを検討する

派遣で1〜2年の経験を積んだら、正社員への転換を本格的に検討しましょう。3年の派遣期間上限ギリギリまで待つ必要はなく、実務経験と資格が揃った段階で転職活動を始めるのが最も有利です。

よくある失敗パターンと対策

派遣でインフラエンジニアのキャリアをスタートする際によくある失敗パターンを知っておきましょう。

失敗パターン具体的な状況原因対策
ヘルプデスクから抜け出せない「インフラエンジニア」の名目でヘルプデスク業務ばかり割り振られる派遣会社がIT案件を十分に持っておらず、ヘルプデスク案件で埋め合わせているIT特化型の派遣会社を選ぶ。案件の具体的な業務内容を事前に確認する
3年ルールで行き場を失う同じ派遣先で3年経過後、次の案件が見つからない3年間でスキルアップや資格取得をしておらず、市場価値が上がっていない派遣期間中に資格を取得し、2年目から正社員への転職活動を並行する
派遣会社に放置される案件に配属後、派遣会社からのフォローがなくキャリア相談もできないキャリアサポート体制が不十分な派遣会社を選んでしまった登録前に「配属後のフォロー体制」を確認。定期面談がある派遣会社を選ぶ
時給が上がらないスキルが上がっても入社時の時給のまま何年も据え置き契約更新時に時給交渉をしていない。または交渉しても派遣会社が動かない資格取得や業務範囲拡大を根拠に時給交渉する。改善されなければ派遣会社を変える
派遣のまま年齢を重ねる「今のままでいいか」と正社員転換を先延ばしにして30代に突入現状に慣れてしまい、正社員転換のアクションを起こさない派遣は2年以内を目安に正社員転換を計画する。ゴールを決めて動く

派遣は「一時的なキャリアの入口」であり、最終的には正社員への転換を目指すのが長期的に安定したキャリアを築く王道です。派遣で働く期間は「経験を積む投資期間」と捉え、2年以内に正社員への転換を実現する計画を立てましょう。

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よくある質問

Q. 未経験からインフラエンジニアになるなら派遣と正社員どちらがおすすめですか?

長期的なキャリアの安定性を考えると正社員がおすすめですが、「すぐに実務経験を積みたい」「いきなり正社員は不安」という方には派遣も有効な選択肢です。派遣で1〜2年経験を積んでから正社員に転職するルートも確実な方法です。

Q. 派遣のインフラエンジニアの時給相場はどのくらいですか?

未経験の場合は時給1,400〜1,800円が相場です。LPIC-1やCCNAの資格を持っていれば時給1,600〜2,000円に上がることもあります。構築経験を積めば時給2,000〜2,500円以上になるケースもあり、スキルに応じて上がっていきます。

Q. 派遣でも資格取得の支援は受けられますか?

派遣会社によります。IT特化型の派遣会社はeラーニング環境の提供や受験費用の補助、合格報奨金などの資格支援制度を持っているところがあります。登録面談の際に「資格支援制度の有無と具体的な内容」を必ず確認しましょう。

Q. 紹介予定派遣で確実に正社員になれますか?

確実ではありません。紹介予定派遣は正社員への転換を「前提」としていますが、派遣期間中の評価によっては転換されないこともあります。派遣期間中に積極的に業務に取り組み、資格取得やスキルアップの姿勢を見せることで転換率を上げられます。

Q. 派遣先で「正社員にならないか」と言われたらどうすべきですか?

基本的には前向きに検討する価値があります。ただし、給与条件・福利厚生・キャリアパスを正式な雇用条件として書面で確認してから判断しましょう。口頭の約束だけで派遣契約を終了するのは危険です。派遣会社にも相談して進めるのが安全です。

Q. SES企業の正社員と派遣社員、客先常駐という意味では同じですか?

客先で働くという点は同じですが、大きな違いがあります。SES企業の正社員は自社との無期雇用契約で、ボーナスや福利厚生があり、案件が途切れても給料が保証されます。派遣社員は契約期間が限定され、ボーナスがなく、案件がなければ収入が途絶えます。長期的な安定性はSES正社員の方が圧倒的に高いです。

Q. 派遣から正社員への転職はいつ始めるのがベストですか?

派遣で1年の実務経験を積み、LPIC-1またはCCNAを取得した段階が最適なタイミングです。「実務経験1年+資格」があれば、未経験ではなく「経験者」として正社員の求人に応募でき、選択肢が大幅に広がります。ビーシャインの無料相談では、派遣からの正社員転換のタイミングや、あなたに合った転職先の選び方をアドバイスできます。

まとめ

派遣は未経験からインフラエンジニアのキャリアをスタートする有効な入口ですが、あくまで「一時的な手段」として活用するのが正解です。IT特化型の派遣会社を選び、派遣期間中に資格取得と実務経験を積んで、2年以内に正社員への転換を実現する計画を立てましょう。

派遣でも正社員でも、最初のキャリアで最も大切なのは「実務経験を積める環境」を手に入れることです。ビーシャインの無料相談では、あなたの状況に合った最適な雇用形態の選び方から、正社員への転換プランまで一緒にサポートします。

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ビーシャイン編集部
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